会社設立のための役員を決定する

①取締役の人数

株式会社の必要機関として、取締役は1人以上必要です。さらに取締役会を設置する場合においては、3人以上が必要です。取締役の役割は、会社を実際に経営し、運営することです。会社設立時は、発起人が役員を選任する権利を持っています。発起人が決まったら、その発起人は速やかに役員を決めましょう。中小企業においては、発起人がそのまま役員というケースが多く、お金も出して経営も行うという形になります。会社設立後は、株主総会にて、株主が取締役等の役員の選任を行います。

②取締役となる資格

取締役には発起人と異なり、制限があります。次にあげる要件の該当者は取締役にはなれません。

■取締役になれない人

法人
成年被後見人もしくは成年被保佐人に該当する者
 会社法、証券取引法、破産法など会社に関連する法律違反の罪を犯し、刑の執行が終わり、または刑の執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
上記以外の罪を犯して禁固以上の刑に処せられ、または刑を受けることがなくなるまでの者(執行猶予中の者は除く)

③未成年者については要注意

未成年者は法定代理人の同意を得れば、取締役になれます。ただし、意思能力(自分の行為の結果を認識、判断する能力)は必要とされます。

④外国人も取締役になれる

外国人も取締役になれます。取締役の全員が外国人でも差し支えありません。しかし、代
表取締役のうち、少なくとも1人は日本国内に住所がある人でなければなりません。

⑤自己破産者でも取締役になれる

自己破産した人でも、取締役になることができます。ただし、取締役になっている間に自己破産した場合は、民法上会社との委任契約が終了してしまうので、取締役の地位を失うことになります。そこで、会社として引き続きその取締役に職務を任せたい場合は、再度取締役に選任することになります。

⑥設立時の取締役の業務

設立時は会社設立前ですので、取締役の業務も限定されています。主要なものとして次の2つがあります。

■出資等に関する調査

現物出資財産について定款に記載または記録された金額が相当価額か否か(❷については除く)
❷弁護士、税理士等の現物出資財産に関する価額の証明が相当かどうか
❸出資が確実になされたかどうか
❹上記の事項以外に、株式会社設立の手続きが法令または定款に違反していないかどうか

■設立時の代表取締役の選任

定款で設立時の代表取締役を定めますが、定めていない場合は設立時の代表取締役を取締役の中から選任します。

⑦取締役の選び方

取締役は会社経営の責任者であり、業務を計画し、実行していきます。会社の成長は取締役の手腕にかかっていますので、人選は慎重に行いましょう。
取締役は発起人のみでなく、外部の人から選任することも可能です。外部から経験豊富なプロフェッショナルを選任できれば、会社の成功する確率も高まるでしょう。
株主と取締役が同じ人なら、株主と取締役との見解の相違は生じません。1人会社は、まさに自分がお金を出して、自分で経営するので好きなように経営することが可能です。
一方、株主と取締役が別人なら、株主と取締役に見解の相違が生じて、株主の意向にそぐわない経営がなされてしまう可能性があります。これを回避するためには、株主の中から数名を取締役に選任するのがいいでしょう。

⑧代表取締役

代表取締役は、会社を代表する権限のある取締役です。

■取締役会を設置していない会社の場合

取締役会を設置していな会社では、基本的には取締役全員が代表権を持っています。
複数の取締役がいる場合で、特定の取締役にのみ代表権を持たせたい場合は、株主総会で選任するか、定款に定めによって取締役の互選で、代表取締役を決めることが可能です。
取締役が1人なら、その人が代表取締役です。また、代表取締役は複数いてもいいのですが、各代表取締役の意見が食い違うとスムーズな運営が難しくなるので、1人のほうがいいと思います。

■取締役会を設置している会社の場合

取締役会を設置している会社では、取締役会で取締役の中から代表取締役を選任することになります。

■定款内で代表取締役を決めておく

設立時は、定款内で代表取締役を決めておくこともできます。

⑨取締役会の設置

取締役会は取締役3人以上から構成される会社の業務執行における意思決定機関と言えます。取締役会を設置した場合は、会社の業務に関して、取締役会という会議にて業務遂行の決定をして、それを代表取締役か業務執行取締役(業務執行の委任を受けた取締役)が実行していくことになります。通常、3人以上の取締役が取締役会を構成し、そのうち1名が代表取締役に選定され、業務を執行していく形になります。

■取締役会設置のプラスポイント

❶迅速な意思決定ができる。
会社法で規定されていることに関しては、株主総会で決議せず取締役会のみで決定できるので、速やかな意思決定ができる。
❷信頼、信用が得やすい。
取締役会があるということは、一定の規模の会社と対外的な信用、信頼が得やすいといえます。
❸牽制機能が働く
特定の取締役の独断による暴走を牽制して、防止できます。

■取締役会設置のマイナスポイント

❶役員となる人の確保
取締役会設置に際して、少なくとも取締役3人と監査役1人の合計4人の人員を確保しなければなりません。
❷役員報酬等のコストがかかる。
❸株主の権限が取締役会非設置会社と比べて弱い。
❹取締役会の能力確保が難しい。
人数の帳尻あわせのための役員だと経営手腕の低い取締役会となり、意義のある会議とならない。
❺株主総会の招集に関する手続き等、煩雑な業務がある。
❻取締役会議事録の作成、保管義務がある。
❼取締役会を定期的に開催しなければならない。

⑩監査役の設置

監査役の主な役割は、取締役の業務を監督し、会計の監査をすることです。監査役の設置については会社の自由ですが、取締役会を設置する場合は監査役も設置しなければなりません。(会計参与を置く場合を除く。)
なお、中小企業の多くは取締役会も監査役も非設置にしています。

問合せボタン



※当サイトに掲載されている情報には万全を期していますが、 法律の改正その他の原因により当サイトの情報を利用することによって生じた損害に対して一切の責を負うものではありません。 情報の利用に関しましては全て最終自己責任で行って頂くようお願いします。

Copyright(c) 会社設立サポートセンター All Rights Reserved.