‘Chapter1 起業・会社設立する前に知るべき事項’ カテゴリー一覧


会社社長の労災

2016-09-19

■社長の労災保険

○社長の社会保険と労働保険
会社が加入を義務づけられている保険のうち、健康保険、厚生年金保険は、会社にしてみれば、社長1人で、あっても加入しなければなりませんが、労働保険は従業員がいなければ加入する義務はありません。労働保険は労働者のための保険なので、社長や役員には適用されないからです。

○社長が仕事中にケガをした場合
労災保険は従業員が対象です。従業員が仕事中または通勤途中にケガ、病気、死亡した場合に、被災した従業員や遺族に対して保険給付を行います。
一方、健康保険は、仕事以外のプライベートにおけるケガや病気などを対象とした保険です。従って、仕事中にケガをしても適用されません。つまり、社長が仕事中にケガをしたら業務上のケガになるので健康保険は使えず、労災保険も加入していないため使えないということになってしまうのです。

■社長の保険はどうなるのか

○従業員が5人未満の会社の社長
上述のように、社長が仕事中にケガをしたら、公的な保険給付を何も受けることができないのは、何か対策が必要ということで、例外措置として、健康保険の被保険者数が5人未満である事業所の代表者で、 一般の従業員と同じような業務に従事している者については、健康保険による給付を受けることができるようになりました(傷病手当金は受けられません)。

○従業員が5人以上の事業所の代表者
原則どおり、労災保険からも健康保険からも給付を受けることができません。従って、労災保険に特別加入するか民間の損害保険に加入するなどして、リスクに備える必要があります。

○小さな会祉なら労災保険の「特別加入」
小さな会社では、社長といえども労働者と一緒に同じ仕事をしなければなりません。労働者を1人でも雇用している中小企業の事業主であれば、労災保険に任意に加入することができます(労災保険の特別加入制度)。

会社設立と社会保険への加入

2016-09-18

■社会保険について

○社会保険
広義では国が運営している保険全般を社会保険と呼びますが、本サイトでは,会社に関係の深い狭義の意味での社会保険、「健康保険 」「介護保険」「厚生年金保険」のことを指しています。

○健康保険
病気やケガをした場合に、保険給付を行う医療保険のうち、会社員などが加入するものを健康保険といいます。健康保険には主に大企業の従業員を対象とする「組合管掌健康保険」のほかの中小企業の従業員が加入する「協会管掌健康保険(協会けんぽ)」の2種類があります。

○介護保険
介護が必要な高齢者とその家族のサポートを目的に、さまざまな介護サービスを提供する保険です。40歳以上の人は全員加入が義務付けされます。

○厚生年金保険
会社員などが加入する公的年金を厚生年金保険といいます。日本の年金制度は全国民共通の国民年金があります。厚生年金は国民年金に上乗せする形になっています。

■会社の半額負担

○保険料率はいまどのくらい
健康保険と厚生年金保険は保険料の半額を会社が負担しなければなりません。保険料は 被保険者の給与(基本給、諸手当、通勤手当を含みます)に依拠して、決定されます。保険料は給与のだいたい30%弱程度でしょう。この半分を従業員の給与から控除し、同額の会社負担分をあわせて毎月納付しなければなりません。それ故に、会社の負担はかなりのものになります。

○加入のメリット
社会保険料の負担は厳しいものですが、メリットもあります。まず、社会保険料の会社負担分はすべて経費として損金算入することができます。また健康保険・厚生年金保険は 、個人でお加入する国民健康保険・国民年金よりもかなり手厚い保障を受けることができます。極めつけは、社会保険に加入すると社会的な信用が培われることでしょう。将来の雇用の観点から、社会保険に加入している会社のほうが優秀な人材の確保に有利です。
ただし社会保険は一度加入すると、保険料が払えないなどの理由で脱退することはできず、会社設立後に、保険料を試算するなどして慎重に決めましょう。

会社設立時の事業計画書

2016-09-17

■借入れのポイントは事業計画書

○資金調達に必要
日本政策金融公庫や信用保証協会を利用して創業支援融資を受ける際には、申請用書類のフォームをネット経由でダウンロードできます。通常の借入れの申し込み時なら、直近の会社の決算の内容等から融資するか否かの判断がされます。しかし、創業したばかりの会社にはそういった財務書類はありませんので、事業計画書が判断の拠り所です。融資担当者が事業計画書を整合性、実現可能性を認めれば、融資を受けられる可能性が高くなります。

○経営目標の訴求
事業を開始する際、将来どのようになりたいのかという志、目標があります。事業計画書を策定すると、それが明確になり、その目標を達成に寄与します。

○目標の共有
自分の会社やビジネスををあらゆる視点で考えていても、周囲に人に理解してもらうことは困難です。数値や文章で明確に表現した事業計画書があれば、事業に関わる人たちの理解を促進し、目標を共有することが可能です。

■事業計画書策定のポイント

○短時間で仕上げる
事業計画書の中でのポイントは、将来の利益の見込みとその算出根拠が適切か否かということです。会社設立時は、多忙きわまりないので、必要事項をまとめあげ、短時間でつくりあげましょう。

○数値の算出根拠
借入れの申込みの際、金融機関側が注目するのは、今後の会社の利益予想です。貸付金が返済される見込みがなければ貸してはくれません。しかし、根拠のない希望的観測のみで利益が出る計画書を作成しても、整合性、合理性がなければ無意味です。計上されている数字の算定は明確な根拠があり、適切なものであることがポイントです。

○事業計画書は修正していくもの

最初に策定した事業計画書に沿って事業が進むことは、現実的ではありません。事業を進めていくうちに想定外のことは、いろいろと起こります。少なくとも、決算の時期には事業計画書を見直し、計画どおりにいかなかった原因分析や差異分析を行いし、事業計画書を修正していきます。

■事業計画書の策定プロセス

○全体構想
どのような事業構想なのかを明快にします。具体的には、会社名や代表者、所在地な どの会社情報、経営理念、事業内容など、会社のホームペ ージにある「会社概要」にとほぼ同様です。代表者の経歴や起業の動機なども記載するといいでしょう。

○事業内容の訴求
商品特性、価格、プロモーション、販売チャネル等についての説明をして、その商品が売れるという根拠をしっかりと訴求しましょう。販売に関する今後のスケジュールやその手段を記載するのも有効です。

○資金計画書を作成する
その事業への出資者や借入先、仕入先、売上見込み先など、事業にかかる費用のお金の出処や今後お金が入ってくる見込みについて記載します。

○資金繰り表を作成する
その商品が売れたとしても利益が出なければ意味がありません。いくらの売上があり、その経費がいくらなのかの見込みを書きます。
具体的には、以下の手順で作成します。
①まず各商品や事業別の売上高、数量、組利益などを、年ごと、月ごとに表にします。
②①でつくった表をもとに、販売管理費などを含めた月ごとの損益計算書を作成します 。
③開業当初に必要な設備や備品、初期投資となる費用なども含めた全体的な資金繰り表をつくります。ここには借入予定の金額も含めて記載します。

■事業計画書の記載でのポイント

①売れる根拠を明確にする
金融機関の担当者はその商品やサービスを知りませんから、その人が買いたくなるようなアピールをしましょう。自分が買いたいと思わない商品に対して融資をする気にはなりません。その商品やサービスの強みを訴求してください 。

②返せる見込みもポイント
金融機関は貸付するので、返済してもらえなければたいへんです。上記で売れる根拠がわかっても、最終的に赤字になってしまって返済ができない事業には融資をしません。返済がきちんとできるだけの利益が出る根拠を明らかにしましょう。
具体的に売上の単価や数量、支払経費の内訳を設定して、売上、利益の見込額を算出します。

会社設立の際に信用保証協会を考える

2016-09-16

■信用保証協会の基礎知識
○信用保証協会について
信用保証協会は「信用保証協会法」に基づく公的機関です。会社(中小企業)が金融機関から事業資金の融資を受けるときに、保証人となって借入れを容易にすることを業務にしています。

○信用保証制度
信用保証制度は「会社=中小企業」「金融機関」「信用保証協会」の3者が当事者になります。
中小企業が金融機関から借りれすら際に信用保証協会が保証人の立場になります。中小企業が返済できなくなったとき、信用保証協会が代位して弁済し、中小企業は信用保証協会に返済していきます。

■信用保証協会からの借入れ
○信用保証協会利用での融資の流れ
以下が、プロセスです。
①会社が信用保証協会 と金融機関に保証の申し込みをする。
②信用保証協会が事業内容や事業計画書などを審査し、保証の可否を金融機関に返答する。
③信用保証協会に保証が受諾されたら、「信用保証書」の交付を受けた金融機関からの融資が受けられる。返済条件に基づき、返済を開始する。

○返済ができなく滞った場合
万が一、会社が返済ができなくなった場合には、信用保証協会が借入金を金融機関に弁済します。その後、会社は信用保証協会に返済していきます。

■信用保証料について
○信用保証料とは何か
信用保証協会を利用する場合には、信用保証料が発生し、これは借入金の利息や手数料とは別にかかる費用です。これは、保険料とはちがうものです。、もし金融機関に返済ができなくなったとしても、その返済が免除されるわけではなく、信用保証協会に返済をしなければなりません。

○信用保証料率
信用保証料の料率は、原則として9つの料率区分から適用されます。担保がある場合や、税理士が作成する書類の添付などにより保証料が割引となることもあります。およそ、0.4〜2%の範囲です。
信用保証料率については、信用保証協会に確認しましょう。

○早期返済時の信用保証料の返戻
返済期限より前に保証付き融資が完済された場合には、信用保証料の一部が戻ってくるケースもあります。

■利用できるのは中小企業
原則として、中小企業=会社が対象です。

○利用できない業種に注意する
商工業のほとんどの業種で利用できますが、農林・漁業、風俗関連営業、金融業、宗教法人、非営利団体、LLP などは利用できないため、留意してください。。

○許認可などは先に取得
許認可や届出などを必要とする業種を営んでいる場合は、融資の申し込みよりも前に、許認可などを受けていることが必須です。
各自治体が、創業支援用に信用保証協会を使った有利な融資制度を設けているかもしれないので確認するのがいいでしょう。

会社設立時の借入れのポイント

2016-09-15

■融資のプロセス

○申請書類作成
融資の申し込みをするために、事業計画書や資金繰り表を作成します。
事業計画書とは、事業をはじめたらどのくらいの売上があって、利益はどのくらい見込めるのかという会社の事業の予定表です 。

資金繰り表とは、会社のお金の出入りを見込んだ書類です。売上があればお金が入り、仕入れをすればお金が出ていきますが、実際のお金の出入りはタイミングがいろいろです。事業計画書は売上や利益の予定表ですが、お金の出入りはわかりませんので、資金繰り表を作成して、この時点でいくらお金があるのかないのか把握できるようにします。

○申し込み
日本政策金融公庫については、会社の本店を管轄する支店に行きます。
信用保証協会については、金融機関窓口と自治体窓口とがあります。金融機関窓口の場合は本店から近い信用金庫へ申し込みするのがいいでしょう。信用金庫は地域の零細企業の支援を目的としているので、銀行よりも敷居が低いです。自治体窓口の場合は、自治体から紹介状をもらって指定された金融機関に申し込みをします。

○審査面談を受ける
面談には、原則として社長ひとりで受けます。お金を貸す側としては、当の本人が「お金のことはわからない」などと言っていたら不安になりますので、起業の目的や今までの経歴、事業内容などをしっかりと話ができるように準備しましょう。事業計画書にすでに書いてある内容ですが、具体的に説明できるようにしておきます。面談では社長の事業への熱意をどのくらいアピールするかがポイントになります。また、起業のための資金をまじめにコツコツ溜めたのか、税金などの滞納がないかなどの点から、社長のお金に対する考え方なども見られます。身だしなみに気をつけ、誠実に回答しましょう。

○現地調査を受ける
一般的に、会社の実態があるか、事業開始の準備がちゃんと進んでいるのかなどをチェックしに来ます。

■融資を申し込む前に確認するポイント

○会社の目的が融資を受けられるか否かを確認す
日本政策金融公庫、信用保証協会では 、特定の業種への融資を受けつけてくれません。事前に確認しておきましょう。
・農林漁業
・遊興娯楽業のうち風俗関連営業
・金融業
・学校法人
・宗教法人
・非営利団体(NPOを含む)
・LLP(有限責任事業組合〉など
・そのほか信用保証協会が支援するのは難しいと判断した業態

○金融機関が規定した条件を確認
自己資金の割合や開業からの年数など、それぞれ創業支援について条件があるので、それを満たしているか否かを確認します。

○記入ミスや記載漏れに気をつける
融資の申込書に記入ミスや記載漏れがあるとマイナス評価になるので、しっかりと確認しておきましょう。

■借入れの注意点

○設備投資
設備投資のための借入れは慎重に行います。過剰な設備投資のために借入金が増えると、当然ながらその分だけ将来の返済額が増えます。

○借入れ期聞は長く
借入れをするときは、返済期聞はできるだけ長く取るようにします。事業をはじめてみると、予想外の支出や想定していた売上を見込めないなど、計画どおりに進まないことも多々あります。

○最悪の場合の想定
失敗することを想定して起業する人はいませんが、借入れをする際には、特に最悪の場合のことも考えておきましょう。たとえば親族に借入金の保証人になってもらう場合、万一 自分が返せないときにはその親族が代わりに返済することになります。親族が負担できる範囲内の金額について保証人をお願いするようにします。

■融資を受けるのは創業前か創業後か

いずれも起業のための資金の融資申し込みとなりますが、創業前の申し込みのほうが有利なことが多いです。創業前はまだ実績がないので、書類上の審査のみで融資が決まります。

しかし創業後の場合、事業が順調に伸びていき、事業拡大のための融資であることが明らかであれば問題ありませんが、事業が思うように伸びずに資金を得たいという場合には、なかなか融資を受けるのが難しくなります。もし自己資金に不安があるなら、創業前にいくらかの融資を受けておくということも検討しておきます 。

会社の資金調達法

2016-09-14

■創業時の借入先はどこがいいのか

起業・会社設立の借入先は次の3つが有望です。
①日本政策金融公庫の「新創業融資制度」
実績がない新しい会社が民間の金融機関から融資を受けるのはなかなか困難です。しかし、日本政策金融公庫は積極的に支援を行っています。特に、新たに事業をはじめる人や事業を開始して間もない人が利用できる「新創業融資制度」という融資制度が利用しやすいでしょう。この制度は無担保、無保証人で利用でき、最大3,000万円まで融資が可能です。

②信用保証協会の「制度融資」
「信用保証協会」という公的機聞に保証人とし、、民間の金融機関から融資を受ける制度です。万一、返済が不可能となった場合には信用保証協会が金融機関に返済し、債務者は信用保証協会に借入金を返済します。地域ごとに創業者向けの融資制度があるので、事前確認をしてみましょう。

③家族や知人友人からの借入れする
相手との関係にもよるので、一概に言えませんが、誰から借入れするにしても、必ず借用書(金銭消費貸借契約書)を作成し、利息や返済方法について記載するようにします。あるとき払いの返済方法だと贈与とみなされて、課税される可能性があります。また返済は必ず記録が残るよう通帳などへの振込が大切です。

■制度融資から検討する

上記のなかで、ある程度まとまった額を借入れしたいのであれば、まずは信用保証協会の「制度融資」を検討するのがいいでしょう。併せて、日本政策金融公庫も検討しましょう。どちらの制度も創業時は借入れしやすく、起業・会社設立した方にとって有益なサービスです。しかし、どこで借りるにしても、必ず元本の返済+利息を支払うのは当然のことですから、。資金を借りる以上、きちんと返せる事業計画を立案することが大切です。

会社の資本金を出す人

2016-09-13

■会社の所有者は誰なのか

○会社は社長の所有物ではない
会社を経営しているのは社長(代表取締役や役員(取締役))ですが、会社は役員の所有物ではないのです。もちろん従業員のものでもありません。社長を含む役員を選任しているのは株主の集まりである株主総会ですから、会社は株主のものと言えるのです。

○自分が株主かつ社長
この場合は「株主役員(取締役)社長(代表取締役)」なので、すべてに社長の自由裁量があります。

○第三者出資
この場合は出資の割合によります。株主は原則として1株について1議決権を持っています。従って、出資を多くしている株主はその分だけ多くの議決権を持っていることになり、会社を自由に動かすことができるわけです。

■第三者の出資の際の留意ポイント

○議決権を考える
たとえば取締役を選ぶときには、株主総会で過半数の賛成が必要です。従って、自分が安心して事業を行うためには50%を超える出資が必要です。そうでなければ、自分の会社なのにいつ解任されるかわからないということになります。また重要事項の決定にあたっては、3分の2を超える議決権を持っておく必要があるので、最終的には67%以上の出資をするようにします。
全額出資ではなく一部を貸付にしてもらう場合、自分の裁量で会社経営していくには、3分の2を超える議決権を自分が持つ必要があるので、第三者には3分の1までの額を出資してもらい、その他の資金調達手段として、会社に融資をしてもらうのも1案です。

■家族からの出資

○家族なら大丈夫なのか
家族関係が良好ならさして問題はありませんが、将来、家族関係に異変が起こることもあり得ます。やはり第三者と同じように考えておいたほうが無難だといえます。

○相続
出資してもらった家族が亡くなった場合、その家族が持っていた株式は相続財産です。会社設立時の出資額が50万円だったとしても、あなたの会社が順調に伸びて大きな利益を出すようになっていたら、その株価はすでに50万円ではありません。結果として、相続税が発生してしまうかもしれません。

○株の買い取り
何らかの事情により、株の買い取りを求められることもあります。相続の場合と同様に、出資時の金額より高くなっている可能性があります。家族であっても、よく検討した上で出資してもらいましょう。

■自分が100%出資する

○家族も第三者も信入れにする
自分が役員で自由に会社を動かしたいと思うのであれば、100%自分が株主となり出資するのがいいでしょう。ただし、それだけの金額を集めるのが難しいのであれば、家族や第三者にきちんと借用書を書いて信入れをしたほうが、出資をしてもらうより安心できます。

○創業融資、補助金
日本政策金融公庫や地方公共団体からの創業融資や補助金、助成金を検討して、自分で!00%出資するのが安全策と言えます。

■決議内容による議決権の必要数

○普通決議
出席した株主の議決権の過半数をもって表決します。要は議決権の過半数が出席すれば株主総会は成立し、出席者の過半数が賛成すればその事項について決定されるということです。普通決議を要する事項には次のようなものがあります。
・役員の選任・解任や報酬の決定
・配当金の決定
・決算報告の承認

○特別決議
出席した株主の議決権の3分の2以上で表決します。特別事項を要する事項には次のようなものがあります。要は議決権の過半数が出席すれば株主総会は成立し、出席者の3分の2以上が賛成すればその事項について決定されるということです。
・資本金の減少
・定款の変更
・事業の譲渡や譲受の決定
・解散など

○特殊決議
決議内容によって表決数が変わります。特殊決議を要する事項には次のようなものがあります。
・全部の株式を譲渡制限とする定款の蛮更など

会社の資本金の決め方

2016-09-12

■資本金は使えます

○資本金は当初の運転資金
法人を設立するときは、発起人が現金を出資し、それが設立時の資本金になります。たとえば300万円出資したら、その会社の資本金は300万円になります。その資本金は、運転資金として使うことができます。
この300万円は金庫にでもしまっておいて、使ってはいけないお金だと思っている人がいますが、この300万円こそ、いわば会社設立当初の運転資金です。商品の仕入れ、事務所の備品の購入に使っていいお金なのです。まずは、会社を立ち上げるために設立登記をするので、その登記費用に使います。

■資本金の額をどうするか

○資本金としての必要額
「最初の売上が入るまでに必要な金額」を資本金とします。設立登記のための費用だけでも、20〜30万円は必要です。さらに、事務所備品の購入費用、名刺やホームページの作成代金、商品の仕入代金、営業活動として会食や通信・交通費などが意外に多額の出費となります。
○許認可を受ける場合は注意
許認可を必要とする事業を開始する場合には、「最低資本金」が設定されている場合がありますので、事前に確認して許可要件を満たす金額にしなければなりません。
○体裁を整える
資本金の額は会社の規模や資力を表します。新規取引の際に、あまりに少額の資本金だと印象もよくないので、ある程度の金額の資本金は必要です。
○税金の節税について
資本金が多ければ多いほど、資金繰りも心配がなく、相手にいいイメージを与えるでしょう。しかし資本金を1,000万円以上にすると、最初の年から消費税の課税業者となってしまいます。また資本金が1,000万円以下で従業員が50名以下の場合には、法人住民税の均等割が一番安くなりますが(7万円程度)、1,000万円を超えるとその金額が上がってしまうので、会社設立の段階では1,000万円未満にしておくのが得策と言えます。

■資本金額と税務

○消費税の納税義務について
資本金が1,000万円未満の法人は、最初の2期の消費税が免税になります。ただし、1期目の半期の売上高または給与の支払額が1,000万円を 超えると、2期目は消費税を納めることになります。しかし、資本金が1,000万円未満であれば確実に1期目の消費税は免税です。
○法人住民税の均等割とは何か
法人の場合、赤字であっても法人住民税を払うことになります。地方自治体によって差がありますが、東京23区では資本金1,000万円以下で従業員数が50名以下なら年間7万円です。資本金が1,000万円超1億円以下になると、従業員数が同じであっても年間 18万円になります。

■資本金の額の決め方

○事業開始時の必要額
最初に、設立登記の費用が25万円程度かかります。会社設立後も、事業を開始するまでには多様な経費がかかります。例をあげると、事務所の敷金、礼金、仲介手数料、家賃、事務所に置く机やイス、パソコンなどの備品代金、商品の仕入代金、名刺やホームページの作成費用などがあります。
○売上が入金されなくても固定費は出ていく
事業を開始してすぐに売上金が入金されることはまれです。通常は数ヶ月間無収入となることがほとんどです。その聞にも、家賃、光熱費、通信費、交通費などはかかります。さらに従業員を雇っていれば、給与の支払いも発生します。こういった固定費を3ヶ月分見ておくことが大切です。
○いくらあれば安心か
上記の費用を考えると、事業開始時の費用と固定費を合算した必要資金の3ヶ月分を資本金として準備しておくと安心です。中小企業の設立時の資本金 は、100万〜300万円ぐらいを目安にしましょう。

会社の決算期の決め方

2016-09-11

■決算期の基礎知識

○決算期とは
会社は1年以内の期間であれば、何月から何月までを事業年度とするかを自由裁量があります。事業年度は「4月1日から3月31日まで」「1月1日から12月31日まで」のように決定します。この3月や12月といった「最後の月」を決算期または決算月といいます。

○決算期はいつにするのか
中小企業の場合、特に3月決算や12月決算にこだわらなくてかまいません。事業の内容によっては年聞のうちの繁忙する月、在庫がとても多い月があったりすることがあるので、その時期を避けて決算期を決めるようにします。

■決算期はどのように決めるのか

○消費税の免税期聞を最大限に活かす
会社の設立時の資本金が1000万円未満の株式会社は、原則として設立してから 2期固までの消費税の納付が免除されます。この免税期間をなるべく長くするためには、設立登記の日からできるだけ離れた月を決算期にします。

たとえば6月10日に設立した法人であれば、5月を決算期にすれば1年目は6月10日〜5月31日まで、2年目は6月1日〜5月31日までの24 ヶ月が免税期間になります。もし この法人が7月を決算月とした場合には、1年目は6月10日〜7月31日まで、2年目は8月1日〜7月31日までの14カ月が免税期間となり、10カ月も損をしてしまいます。

○繁忙期は決算期にしない
l年のうち、特定の月が特に忙しい事業の場合は 、この月を決算期にするのは避けるようにします。繁忙期が決算月だと利益の予測しづらく、想定以上の利益増加で納税額が増えたり、その逆もあり得ます。

その場合には、事前に節税対策を練る暇もありませんし、利益の回復を図る余裕もありません。また、繁忙期に在庫チェックや書類整理などの事務作業をする時間を取るのもたいへんです。
税金の申告は、決算月から2ヶ月後が期限となっているので、決算月から2ヶ月聞は繁忙期と重ならないにします。

○資金繰りの観点で考える
会社は決算月から2ヶ月以内に法人税や地方税、消費税を納付する必要がある。赤字であっても法人地方税の均等割は避けられないですし、消費税の謀税業者となった場合には、損益と関係なく消費税の支払いがある可能性もあります。

また決算報酬として月々の顧問料とは別に、税理士に顧問料の数ヶ月分の決算報酬を支払う可能性があります。そのような状況を考えると、資金に余裕がある時期に納税できるような決算月にすることも重要です。決算以外に大きな支払いがあるのは、一般的に労働保険料の支払いがある7月(分割納付の場合は、7月、10月、1月)、半年分の源泉所得税の支払いがある7月と1月、それに賞与支給がある場合には賞与支給月です。

会社の事業目的の決め方

2016-09-10

■会社設立時の事業目的の決め方

会社を設立するときに決める事業目的は、あまり細かく決める必要はないのですが、許認可が必要な事業を行う場合には、必すそれを含めなければなりません。

■事業目的の決め方

○事業目的はおおまかにと決めておく
会社の事業の範囲のことで厳密にいえばこの事業目的の範囲内でのみ営業が可能です。ただし、事業目的の最後には必ず「前各号に附帯するまたは関連する一切の事業 」という文言を入れておけばいいので、あまり細かく規定しなくても事業を行うことができます。

○法律違反はもちろん不可
事業の目的は法令や公序良俗に反したものは認められません。また弁護士や税理士など、いわゆる士業の独占業務とされている事業も、事業目的にすることはできません。

○営利性の追求
株式会社は営利を追求することを目的としなければなりません。そのため利益をまったくあげられない事業、たとえば寄付行為のみだけを会社の目的とすることはできません。

○語句は明確なものにする
目的は一般的に広く認知されている語句を使わなければなりません。新しい言葉を使用したければ「広辞苑」などに記載があるか確認をしてください。もし見当たらない場合には、法務局に赴いて事業目的の事前確認を受けておきましょう。未確認で登記申請をして、その事業目的が認められなければ、定款の修正が必要となり再度手数料がかかってしまいます。

○許認可が必要な事業の場合
許認可を受けるためには、特定の文言を事業目的に含めていなければならない場合があります。もし記載せずに登記をしてしまうと、再度定款変更と登記の手続きをしなければなりません 。

■どの程度の記載をするのか

○将来やろうとしている事業
今すぐ開始する事業でなくても、いずれはやろうとしている事業があるなら含めておきます。あとから目的の追加や変更をする際には、定款変更の手続きと登記をしなければならないので、登録免許税が3万円かかってしまいます。

○やみくもな記載は避ける
あとで追加変更をすると費用がかかるので、最初にいろいろなことを含めておけばいいと思いがちですが、これから開始する事業とあまりにもかけ離れた目的は含めないほうがいいです。
また、今はじめようとしている事業とあまりにも関係がないものが目的に入っていると、取引先に「本気でこの事業をする気があるのだろうか?」と思われてしまうこともあります。

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