‘会社設立と税務’ カテゴリー一覧


定款作成の際のポイント〜株主総会

2019-04-06

取締役会設置会社の定款の例を基に、作成時の「株式」における法務上及び税務上のポイントをあげていきます。

株主総会

(招集)

第10条 定時株主総会は、毎事業年度の末日の翌日から3ヶ月以内にこれを招集し、臨時株主総会は、必要があるときに随時これを招集する。
○法務上のポイント
→定時株主総会については、毎年、事業年度終了後に一定の時期に招集する必要がある。
○税務上のポイント
→原則、法人税の確定申告書は事業年度終了日から2ヶ月以内に提出。

(招集権者および議長)

第11条 株主総会の議長は,取締役社長がこれに当たる。
2 取締役社長に事故若しくは支障があるときは,当該株主総会で議長を選出する。
○法務上のポイント
→株主総会の招集は取締役会設置会社では取締役会の決議、取締役非設置会社では取締役の過半数の決定による。

(招集手続)

第12条 株主総会を招集するには、株主総会の日の1週間前までに、議決権を行使することができる株主に対して招集通知を送るものとする。
○法務上のポイント
→原則、株主総会の2週間前までに招集通知の発送を行う。
○税務上のポイント
→税務調査時に場合によっては、株主総会開催の証明資料として、招集通知が必要。

(株主総会の決議)

第13条 株主総会の決議は、法令又は定款に別段の定めがある場合を除き、 出席した議決権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行う。 2 会社法第309条第2項の定めによる決議は、定款に別段の定めがある 場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上 を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う。
○ 法務上のポイント
→第1項は普通決議。第2項は特別会議。

(議事録)

第14条 株主総会の議事については、開催の日時及び場所、議事の経過の要 領及びその結果、出席した取締役及び監査役その他会社法施行規則第72 条第3項に定める事項を記載又は記録した議事録を作成し、議長及び出席 した取締役がこれに署名若しくは記名押印又は電子署名をし、株主総会の 日から10年間本店に備え置く。
○法務上のポイント
→株主総会議事録は10年間本店に据え置く。
○税務上のポイント
→場合によっては、議事録が税務調査時の証明書類になります。

定款作成の際のポイント〜株式

2019-03-28

取締役会設置会社の定款の例を基に、作成時の「株式」における法務上及び税務上のポイントをあげていきます。

■株式

(発行可能株式総数)

第5条 当会社の発行可能株式は○○株とする。
○法務上のポイント
→会社設立までに定款で定めなければならない。

(株券の不発行)

第6条 当会社の発行する株式については、株券を発行しない。
○法務上のポイント
→株券不発行は原則。
○税務上のポイント
→株券発行時は印紙税がかかる。

(株式の譲渡制限)

第7条 当会社の株式は譲渡により取得するには、取締役会の承認を要する。
○法務上のポイント
→株式の譲渡制限を設定することで、「非公開会社」となります。

(株主名簿記載事項の記載または記録の請求)

第8条 当会社の株式取得者が株主名簿記載事項を株主名簿に記載又は記録することを請求するには、当会社所定の書式による請求書に株式取得者とその取得した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他一般承継人が記名押印し、共同して提出しなければならない。法務省令の定める事由による場合は、株式取得者が単独で請求することができ、その場合には、その事由を証する書面を提出しなければならない。
○ 法務上のポイント
○ →株式会社においては、株主名簿を作成し、
「株主の氏名または名称及び住所」
「保有株式数」
「取得日」
「株券発行していれば株券番号」

(基準日)

第9条 当会社は,毎年3月末日の最終の株主名簿に記載又は記録された議決権を有する株主をもって,その事業年度に関する定時株主総会において権利を行使することができる株主とする。
○法務上のポイント
→基準日を定款で定めて、基準日における株主の権利を設定する。
○税務上のポイント
→配当の受領権利を獲得する日となる。

会社設立の定款作成の際のポイント〜総則

2017-06-18

取締役会設置会社の定款の例を基に、作成時の「総則」における法務上及び税務上のポイントをあげていきます。

■総則

(商号)
第1条 当会社は△△と称する。
○法務上のポイント
→商号は定款の絶対的記載事項。

(目的)
第2条 当会社は、次の事業を行うことを目標とする。
1. ○○の製造
2. ○○の販売
3. 当各号に付随する一切の業務
○法務上のポイント
→目的は定款の絶対的記載事項。
会社の権利能力は、定款で定められた目的の範囲内。
○税務上のポイント
→法人税務上は、目的以外の事業から獲得した利益も課税対象。

(本店の所在地)
第3条 当会社は本店△△県△市に置く。
○法務上のポイント
→本店の所在地は定款の絶対的記載事項。
定款では最小行政区画までの記載でよい。
○税務上のポイント
→税務手続きの拠点となる場所。

(公告方法)
第4条 当会社の公告は、官報に掲載してする。
○法務上のポイント
→公告方法は、官報、日刊新聞紙、電子公告の3種がある。
○税務上のポイント
→法人税務上は、公告の有無は税負担に影響しない。

会社の定款作成の際のポイント

2017-06-17

■定款作成の際の注意点

株式会社の定款の記載事項は多岐にわたるため、多くの注意すべき点があります。以下に説明していきます。

■定款の記載事項

会社設立にあたっては、その組織や運営方法を定めた会社の憲法とも言える「定款」の作成が必須です。
定款の記載事項には、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項の3種があります。

■絶対的記載事項とは

定款への記載が絶対に必要な事項です。この事項の記載がない場合は。定款が無効となります。
①会社の事業目的
②商号
③本店の所在地
④設立に際して出資される財産の価額または最低額
⑤発起人の氏名または名称及び住所
※発行可能株式数については、会社設立時までに定款で定めることとなっています。

■相対的記載事項

定款の記載がなくても定款自体は無効とはなりませんが、定款の定めがなければ効力が生じません。

■任意的記載事項

定款に記載するか否かが任意である事項です。

会社設立 法人成りの税務上の短所

2017-06-16

■法人成りのディメリット

①赤字でも均等割
個人事業主ならビジネスで赤字になれば、事業活動に関する課税は生じません。
一方、会社の場合は、赤字であっても法人住民税のうち均等割は納税しなければなりません。

そもそも法人住民税は、法人税割と均等割で構成されています。法人税割は法人税額が課税基準であり、所得金額にリンクします。しかし、均等割は法人税額とリンクしていないため。赤字でも発生してしまうのです。

②社会保険料の負担
個人事業主は社会保険の適用が任意となっています。このため、ほとんどの事業主、従業員は国民健康保険と国民年金に加入しています。
一方、会社は健康保険及び厚生年金保険への加入が義務づけられています。
健康保険及び厚生年金保険の保険料の半分は会社の負担になります。つまり、個人事業主のときにはなかったものを新たに負担しなければならないのです。
会社設立にあたっては、留意すべきポイントです。

③法人税の申告は複雑
個人事業主は自分で確定申告している方が多く、法人成りで会社設立した後も、自分で確定申告をしようと考える方も多いと思います。通常の経理処理は内製して、決算処理は税理士に依頼というイメージをお持ちの方がけっこういます。
しかしながら、法人成りして会社を設立した際の決算処理や申告はかなりの正確性が要求され複雑です。結果的に税理士等の専門家の支援を受けることになり、その対価として報酬は新たな経費となるのです。

会社設立 法人成りの税務上の長所

2017-06-15

■法人成りとは

現在、個人事業主としてビジネスを行っていて、そこから会社を設立して、ビジネスを続けることを「法人成り」といいます。

■法人成りのメリット

○メリット
①給与所得控除の適用
②消費税の納税義務が2事業年度免除
③認められる必要経費が増加

■法人なりのメリットの詳細

①給与所得控除の適用
会社の場合は、代表者に役員給与が支払われます。この役員給与は役員個人から見れば給与所得です。また、この給与所得には概算経費が認められています。

②消費税の納税義務が2事業年度免除
消費税は基準期間に課税対象となる売上高が1000万円を超えると、納税義務が生じます。基準期間は個人事業主でその年の前々年です。会社なら、前々事業年度になります。事業開始後の2年は、前々年がありませんので、消費税の納税義務は免除となります。課税事業者となっている個人事業主も法人なりによって改めて基準期間が設定されるため、納税義務が免除されます。このメリットを活かす法人成りのケーズは多いのです。

③認められる必要経費が増加
必要経費がどこまで認められるかは納税額に大きく影響します。会社は個人に比べ経費の認められる範囲が広いのです。わかりやすいところで、個人事業主は自分に給与を出せませんが、会社は代表者に給与を支払い、それを経費にできます。

会社の各種法人形態の税務上の差異

2017-06-14

■各法人の税務上の差異

株式会社及び合同会社は営利法人であるため、あらゆる取引が課税対象です。
合同会社は、設立費用が安くてすみますが、課税体系は株式会社と同様です。

一方、一般社団法人、一般財団法人はその事業内容や定款の内容などによって税務上の取扱いが変わってきます。この2つは公益認定を受けた法人を除き「普通法人」と「非営利型法人」に区分され、普通法人は営利法人と同様に課税されます。

■法人の運転資金

①株式会社・合同会社
資本金の概念がるので、出資が可能です。この出資は法人税法上では課税対象とはなりません。出資額が多くても、法人税の対象にはなりません。

②一般社団法人・一般財団法人
資本金の概念がなく、資金の拠出は寄付金となります。この寄付金は非営利型法人ならば課税対象ではありませんが、普通法人なら課税対象となります。

会社設立の電子定款は節税になる

2017-06-13

■電子定款は節税になる

印紙税の課税対象は紙で作成された定款です。従って電子定款は4万円の収入印紙が必要ないのです。
これは、株式会社、合同会社も同様です。
尚、一般社団法人、一般財団法人の定款はそもそも印紙税の課税対象ではありません。

■定款(紙での作成

印紙税法は、紙で作成された特定のものを課税対象としています。株式会社・合同会社の紙製の定款も課税対象となっています。つまり4万円の収入印紙の貼付が義務付けられます。
合同会社は、定款認証がいらないため定款に収入印紙を貼付することなく、手続きが進みます。しかし、会社保管用の定款には収入印紙を貼付する必要があります。

■電子定款

電磁的記録で作成された電子文書は、印紙税法の課税対象ではありません。
従って、電子定款で作成すれば、4万円の収入印紙は不要なのです。

会社の各種法人形態

2017-06-12

■法人とは

法人とは、「自然人以外で権利義務の主体となる地位を有するもの」と定義されています。法令に則り、法人設立し、法人格を有して、権利を得て義務
を負うことになります。
主な法人には、株式会社、合同会社、一般社団法人、一般財団法人などがあります。

■法人の種類

①株式会社とは
株式会社は営利を追求する法人であり、最も数が多いです。ほとんどの人になじみのある法人と言えます。
その規模もさまざまで、上場企業もあれば一人会社もあります。

②合同会社とは
合同会社は新しい法人形態と言えます。株式会社と比較すると、会社設立の際の費用が安く済みます。また公証役場での定款認証もいりません。これらの手軽さから徐徐に設立数が増加しています。
機関を見ると、「社員」は株式会社の株主、「業務取締役」は株式会社の取締役、「代表社員」は代表取締役にあたります。

③一般社団法人とは
社団法人とは人の集まりである団体に法人格を付与したものです。ひとの集まりですから、一般社団法人の設立には社員が2名以上必要です。

④一般財団法人とは
財団法人とは、財産に対して法人格を付与したものです。財産に法人格を付与しているため、純資産総額が2期連続して300万円を下回ってしまうと解散事由になります。

個人と法人(会社) 所得と課税

2017-06-11

個人について

①所得税
所得税とは、個人の所得に対して課税される税金のことです。年間のすべての所得から経費等を所得控除した「課税所得」に税率をかけることで算出されます。

②個人住民税
個人住民税とは、個人の所得に対して課税される税金です。税率は一律で10%と定められています。
前年1月1日から12月31日までの1年間の所得に課税されます。支払方法は、一般的に翌年6月以降に分割して納付します。

③個人事業税
個人事業税は、法定業種に該当する事業から発生した所得を課税対象としている税金です。法定業種は70業種にもおよんでいるため、個人事業税はほぼ支払うことになります。
前年1月1日から12月31日までの1年間の所得に課税されます。支払方法は、一般的に翌年8月と11月に分割して納付します。

■法人について

①法人税
法人税は、法人の所得に課税する国税です。法人(会社)の1事業年度の益金から損金を控除して算出した所得金額に税率をかけて算出します。

②法人住民税
法人住民税は、所得に応じて税額が増える「法人税割」と資本金等の額と従業者数をベースとする「均等割」の2つで成り立っています。
○法人税割とは
法人税割は、法人税額を課税基準として税率をかけて算出します。標準税率は定められていますが、各都道府県、各市町村の条例によって超過税率を適用することができます。法人税割は、法人(会社)の本店、支店、営業所等のすべての拠点の所在地である都道府県、市区町村に申告することになっています。従って、事業拠点の各所在地で税率を確認することが必須です。

○均等割
均等割は、法人(会社)の規模により、税負担が違います。所得とリンクしないので、たとえ赤字であっても支払うことになります。均等割は事業所等の所在地ごとに支払いますので、事業所等が点在すれば、負担額が増大します。

③法人事業税
法人事業税は、都道府県が、ぞの自治体で事業を行う法人(会社)に対し、課税するものです。

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