‘Chapter5 合同会社の運営上の留意点’ カテゴリー一覧


合同会社の解散について

2015-01-15

①合同会社の解散


合同会社は以下のようなケースに解散します。

○定款で定めた存続期間が満了したとき

○定款で定めた解散事由が発生したとき

○全社員が解散に同意したとき

○社員がひとりもいなくなったとき

○合併のために会社が消滅するとき

○会社が破産したとき

○裁判所から解散するよう命令されたとき

 

②解散したら精算へ


合同会社が解散するときには、清算人を置いて清算手続きを行います。清算人は、会社を解散するために仕事を処理し、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の分配等を行います。

 

③誰が清算人になるのか


清算人には、業務執行社員またはあらかじめ定款で定めた者、社員の過半数の同意によって定めた者等が就任することになります。

 

④清算完了後の清算結了登記について


清算完了後、法務局にて清算結了の登記をします。清算人(または、定款で定めた者、あるいは社員の過半数で定めた者)は、会社の帳簿類を10年間保管するルールになっています。

定款の変更について

2015-01-15

①定款の変更が必要なケース


新たな社員が加入する、社員が退社する、会社の商号を変更する、会社が移転する、事業目的を変更する、社員の住所を変更する等の定款に定めた事項を変更する際には、定款の変更が必要です。

 

②社員全員の同意が原則


定款を変更する際には、原則として全社員の同意が必要です。ただし、定款で別の変更方法を定めておくこともできます。たとえば、定款の中に「社員の3分の2以上の同意をもって定款の変更をすることができる。」のように定めておくことも可能です。

 

③変更登記の費用


定款に定める事項で「登記すべき事項」を変更する際には、法務局での変更登記の必要があります。変更登記はその内容に対応した登録免許税がかかります。「登記すべき事項」以外を変更する場合は、変更登記は必要ないです。

株式会社への組織変更

2015-01-15

①組織変更のプロセス


合同会社を株式会社に組織変更する際のプロセスは次のようになります。

❶組織変更計画書を作成後、社員全員の同意を得る。

❷組織変更することを公告する。

❸株式会社の定款、登記申請書類を作成する。

❹組織変更の登記を申請する。

❺税務署、地方事務所、年金事務所などに届ける。

 

②官報への公告の方法


官報に公告を掲載するときには、各地の官報販売所や全国官報販売所協同組合等に申込します。インターネットでの申込も可能です。掲載文の文例は全国官報販売所協同組合のホームページからダウンロードできます。公告する場合には、事前に官報野掲載事例を確認してみましょう。官報は各地域の官報販売所にて購入可能です。また、インターネットで独立行政法人国立印刷局のホームページから閲覧することも可能です。官報の掲載費用は、掲載行数で決定します。組織変更公告の場合の1行単価を事前に確認してください。文例、実際の公告を手本とすれば、簡単に掲載文は作れるでしょう。

社員が辞める際の留意点

2015-01-15

①退社の承認


社員が合同会社を退社することも当然あります。会社法上は、社員は「やむを得ない事由」がある場合は、いつでも退社できることになっています。辞めたいという人を強制的に辞めさせないとうことはできないのです。

 

②出資金の払い戻し


社員が会社を退社する際には、辞める人に出資金を返金できます。しかし、会社を退社する時点で出資金が会社の残っているとは限りません。退社する人に返金できる金額はケースバイケースです。また、退社による払い戻しのために合同会社の資金がなくなってしまうような場合には、合同会社の債権者は、意義を申し立てることができます。

 

③除名されるケース


社員が不正を行ったりした場合等において、その社員を除名することができます。除名には、除名の対象となった社員以外の社員の過半数による議決が必要です。また、社員が破産した場合は、会社や本人の意思にかかわらず、退社することになります。

新たな社員の加入時の留意点

2015-01-15

①加入の際のプロセス


会社のビジネスが順調な進捗となれば、更なる発展を期待し、新たな社員(出資者)が加入することもあると思われます。その際のプロセスは以下の通りとなります。

❶現社員による加入についての合意

❷定款の変更

❸新たな加入者による出資

 

②現社員の同意


新たに出資を希望される人(社員になることを望む人)が出てきても、「はい、いいですよ。」というわけにはいきません。合同会社の社員(出資者)は、定款に記載した上で、登記しなければなりません。つまり、新たな社員を加入させるときには、定款の変更をする必要があるのです。定款の変更をするにあたっては、現社員全員の合意が必要になります。

 

③定款の変更


現社員全員の同意が得られたら、定款を変更します。

 

④新たな社員の出資について


新たに合同会社の社員となる人は、出資をしなければなりません。合同会社においては、出資していない人を社員にはできないからです。定款変更と併せて出資金の払込を済ませた上で、正式加入の運びとなります。

 

⑤現社員の持ち分の譲り受け


新たに社員を加入させる方法として、現社員の持ち分を新たな社員に譲渡するという方法もあります。この方法の場合は、新たな出資はしなくていいのですが、全社員の同意を得て、定款を変更する手続きは必要です。

会計処理について

2015-01-14

①会計帳簿の目的


家庭の収支管理に家計簿をつけるように、会社の家計簿として「会計帳簿」があります。この会計帳簿をつける目的は大きくわけると2つあります。1つは、納税額を確定するためです。1年間の事業活動でどのくらいの利益が生じたかを明確にして、その利益に対応した税金を支払います。会社を設立すると、毎年税務署に収支の報告をして、税金の額を確定して納税をします。その算出根拠が会計帳簿になります。

2つ目は、会社の事業活動の管理のためです。お金の収支をしっかりと管理しないと、気がつけば赤字になったり、資金ショートになってしまいます。会社を設立してビジネスを始めたら、会計帳簿をきちんとつけましょう。

 

②帳簿の種類


帳簿は仕訳帳、総勘定元帳等の主要簿と、現金出納帳、仕入帳、売上帳等の補助簿に大別されています。家計簿はひとつでいいですが、会社の場合は様々な帳簿が必要となります。

 

③会計ソフトを使用する


手書きでの帳簿つけは大変な作業になります。簿記知識も必須ですし、労力もかかります。そこで、通常は会計ソフトを使用することになります。会計ソフトがあれば、さほど簿記知識がなくても記帳できますし、最近の会計ソフトは手頃な価格です。

 

④商工会議所で帳簿つけを学ぼう


会社を設立すると、税務署から記帳指導の案内が送付されます。地域の商工会議所、商工会、法人会、青色申告会等も記帳の仕方を教えてくれます。簿記に自信のない方や、会計処理が苦手という方はぜひ記帳指導を活用してみてください。

利益の分配

2015-01-14

①利益とは何か


会社の収入には、ビジネスで得る売上金や預金の利息などがあります。支出には、仕入代金や広告宣伝費、従業員の給与、店舗の家賃等があります。収入から支出を引いて残ったお金が利益です。

 

②利益の分配


利益は出資者に分配することができます。株式会社においては、所謂株主への配当です。合同会社の場合は、出資比率に関係なく事業利益の分配比率を定めることが可能です。通常は事業年度が終了した時点で利益を配分します。利益は全額を出資者に分配する必要はありません。会社の備え、運営費、将来の設備投資を考慮して、内部留保として蓄積することも必要ですので、十分に考慮しましょう。

 

③利益の種類


利益野種類には以下のものがあります。

❶売上総利益=売上げ−売上原価

❷営業利益=売上総利益−販売管理費

❸経常利益=営業利益+営業外利益−営業外費用

❹税引前当期純利益=経常利益+特別利益−特別損失

❺当期純利益=税引前当期純利益−法人税等

給与の支払について

2015-01-13

 

①給与の支払に関するルール


会社は、会社で働く人に対して労働の対価としての給与を支払います。1人会社といえども、会社から自分に対して給与を支払うことになります。給与を支払う際には、法律でルールが定められていますので、会社を設立したらそのルールに従うことになります。

 

②給与支払時に所得税を源泉徴収する


給与とは、会社での働き手に対して支払う賃金、諸手当等のことをいいます。税務上では、給料のほかにボーナス、通勤手当等も給与と見なされています。金銭の代わりに、自社商品等の現物支給も給与となります。会社から働き手に支払われる給与には、所得税がかかり、会社から給与を支払う際には、あらかじめ所得税を控除するよう義務づけされています。

このことを「所得税の源泉徴収」といいます。個人に対して、給与・報酬を支払う際には、支払う側に所得税の源泉徴収義務があるわけです。源泉徴収した所得税は、会社から税務署に納付することになります。正社員のみならず、臨時アルバイトを雇った際にも、アルバイト代から所得税を源泉徴収しなければなりません。さらに、税理士、司法書士等の個人事業主に仕事を発注し、その対価として報酬を支払う際にも、所得税の源泉徴収をします。

 

③賃金支払いの5原則


労働の対価として支払われる報酬を、賃金といいます。賃金は労働の対価ですので、住宅手当等は賃金にはなりません。賃金を支払う際には、「賃金支払の5原則」に従って支払わなければなりません。また、賃金を前借金と相殺してはいけません。

■賃金支払いの5原則

❶通過払いの原則

❷直接払いの原則

❸全額払いの原則

❹毎月1回以上払いの原則

❺一定期日払いの原則

 

④賃金台帳の記帳・保存


従業員・アルバイトに支払った賃金は、賃金台帳に記録するとともに、記録した賃金台帳は3年間保存することが義務となっています。

意思決定の原則

2015-01-13

①意見が分かれたら過半数の同意で決定


定款で特別に定めなければ、合同会社に出資した社員は全員が会社の代表者になります。会社の意思決定において、社員の間で意見が割れた場合は、多数決で決定することになっており、原則「過半数の同意」により決定します。定款で業務執行役員を限定した場合は、業務執行社員の過半数の同意によって決定することになります。

 

②定款で別の方法を定めることもできる


社員の人数が多い場合、意見が細かく割れていずれも過半数に達しないこともあります。そのようなケースを回避するために、定款で定めることで意思決定の方法を過半数以外にすることも可能です。例をあげると、シンプルに「多数決で決定する」という方法もとれますし、重要事項の意思決定においては、「3分の2以上の同意で決定する」と定めることもできます。

代表者の権限

2015-01-13

①会社の代表者と何なのか


会社の代表者とは、株式会社でいうならば「代表取締役」、「社長」と言われる人のことです。株式会社の場合、法律上は「代表取締役」が会社の代表者です。規模の大きい会社であれば、社長のみならず、会長、副社長なども代表取締役になっていることがあります。

 

②代表取締役の役割と権限


法律上、代表取締役には、業務執行権・代表権等を有すると解釈されています。手短かに言ってしまえば、会社を代表して対外的な契約を結ぶ権限を有しているということです。会社間での取引は、最終的に各々代表取締役が契約書に調印して、正式な契約が成立します。ただし、場合によっては、代表取締役ではない店長や支店長の名前で契約書を取り交わすこともあります。この場合、代表取締役から店長や支店長に権限委譲がなされたと見なされます。

 

③合同会社の代表者


合同会社の場合は、株式会社と異なり、原則としてすべての出資者に業務執行権と代表権があります。社員全員が社長ということになります。つまり、他の会社との取引において、各々の社員がその社員の名前と印鑑で契約締結できるということです。株式会社で言えば、社員(出資者)全員が代表取締役になっているのと同じことになります。

 

④定款で定めることで代表者を限定する


社員全員が会社の代表の立場だと意思決定が難しくなります。それは、会社の存続にすら影響を与えかねないゆゆしき問題です。誰かをリーダーとしておかなければ会社の運営上のリスクが大きいと考えるのであれば、定款で定めることによって、業務執行権のある社員とない社員にわけることが可能となります。会社の代表者を明確にしたい場合や、「出資はするが、経営は任せるという」出資者がいる場合、あるいは、社員の総意として会社の経営を誰か1人に任せるというような場合は、定款に業務執行者を限定する旨の条文をいれればいいわけです。

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